May 12, 2011

父に捧ぐ

自分の母への母の日を忘れた親不孝者の私。父の日こそは、と、今度こそは早々にカードを買ってきました。(母への感謝状も含めて。)

私と相方から感謝を込めて1枚。そしてムスコのおじいちゃんとなって初めての父の日に「グランパへ」と書かれた可愛いカード。



それらのカードを父の元へ届けることは、叶わなくなってしまいました。



日本時間の5月11日午後10時少し前、父は旅立ちました。

前回の帰国の折に少し触れましたが、昨年の秋から闘病が始まり、急激に痩せ衰えた父。本当はムスコが生まれてしばらくしたらこちらに遊びに来てくれる予定だったのですが、それも実現しませんでした。

そして、もうこれ以上は待てないかもしれないと母から聞き、慌てて帰国の途に着いた3月。

あのときの経緯が書きかけのままになっていますが、結局、震災後2日で日本を離れたため、父に会えたのはわずか3時間程でした。その前日まで父は入院していて、一時退院で自宅に戻ってきたばかりだったのでした。(私たちは祖母の家に滞在)

そして、それが父がムスコと過ごした最初で最後の時となりました。

久しぶりに見た父は別人のようにすっかり痩せてしまっていて、缶ジュースすら自分で開けられない状態だったので、8kgのムスコを抱っこすることはもう出来ませんでした。

それでも、父にコチョコチョとくすぐってもらって、声を立てて笑っていたムスコの様子が目に焼きついています。

彼が生まれてからというもの、父は会うのをそれはそれは楽しみにしていて、写真を送るたびにニコニコと笑って喜んでくれていたそう。

元々が大柄で体力のある父でしたので、通常ならもう乗り越えられなかっただろうという状態になってもどうにか持ちこたえながら8ヶ月間頑張りましたが、ついに力尽きました。

前日に危篤状態になったのですが、しばらく小康状態を保ち、翌日駆けつけた妹の前ではまだかろうじて意識があったそうです。が、その日の夜、急激に全ての反応がなくなり始め、そのまま亡くなったということです。その間10分ほどのこと。あまりに急で病室にDr.が到着する暇もなかったそう。

最後まで諦めずに生きたいと強く願っていた父は、きっと最後の最後まで頑張ったのだと思います。救いがあるとすれば、これまでずっと苦しい闘病生活でしたが、最後はあまり苦しまずに済んだということ。


親の死に目に会えないのが海外に住む者の宿命とは都度聞いてきましたが、あまりに急すぎて、まだ何の実感も沸いてきません。


思えば一昨年の秋の私の卒業式のときに来てもらって、Gabriola Islandへ旅行したのが、両親とした最後の旅行になりました。まだまだカナダの色んなところを一緒に旅するつもりでいたのに、こんなにすぐにいなくなってしまうなんてあの時は思いもしませんでした。

あの時は・・・ムスコが生まれた頃までは健康そのものだった父。病魔はそれほどまでに急に、父の命を奪っていきました。


いくら雨続きの10月でも父が来ている間はカンカン照りだった、というぐらい強烈な晴れ男だった父がいなくなってしまったせいか、こちらは一日雨が降り続いています。日本でも大雨になっているそうですね。父が現れるところ必ず眩しいぐらいの晴れ間が広がっていた。そういえば妹の結婚式も、私の結婚式も、スカッと晴れた春の日でした。

空を飛ぶ職業柄、必要なスキルだったのかも(笑)。

父のラストフライトに乗ったのはたった6年前。こんなにも早く別れの日がやってくるとは思いませんでした。

ムスコの成長をもっともっと見守って欲しかった。




思うままに書いてしまいました。

明日(12日)にはこちらを発って実家に向かうつもりです。ブログはしばらくお休みすると思います。

いずれまた、こちらでお会いしましょう。


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4 comments:

oga said...

orange 様
お父様のことお悔やみ申し上げます。
私は14歳で父が亡くなりましたが、病院にいたにも関わらず会った時には亡くなって
いました。orangeさんの中でお父様はいらしゃいますし、きっと息子さんにも似ている所があるのかもしれません。一人しかいない私の甥っ子は会った事もない父に似ているところもあります。なによりもorangeさんの
やさしさや行動力はご両親の愛情の証であることに変わりはありませんし、沢山思い出に浸って悲しむことが大事だと思います。30年以上たっていても父の夢を見て泣く事があります。もう父と居た時間よりも居ない時間の方が長いのに不思議です。日本へ気を付けてお帰り下さい。

KaroiNG said...

お父様のご冥福をお祈り致します。

なんとお声を掛けていいのか、正直分かりません。
少なくとも、お父様が息子君と会えたのは良かったですね。

私の両親も年を重ねてきています。年々、一緒に過ごせる時間が減ってきているのは、本当のこと。他人事とは思えません。

残されたご家族の皆様、お体に気をつけてください。

orange said...

>KaoriNGさん
お気遣い、ありがとうございます。

少しでもムスコに会うことが出来て、父も本当に喜んでいたようです。

離れて住んでいると、いつも心のどこかで家族のことが気がかりだし、いざという時にそばにいられないのは歯がゆいですね。

メッセージありがとうございました。とても嬉しかったです。今後ともどうぞよろしくお願いします。

orange said...

>ogaさん

なんと、今頃コメントが復活しました。(今日5/21のことです。)

あらためまして、お優しいコメントに感謝いたします。親を思う気持ちは、いつまでたっても変わることがないものですよね。私も、この先節々で父のことを思い出して行きたいと思います。時に涙することがあったとしても・・・